スリランカ旅記:番外編 トゥクトゥクのお兄さん

ダンブッラのバスターミナルからお供していただいたトゥクトゥクのお兄さん。彼は私たちと同い年だったた。大事なお客さんであるという認識か、いろいろサービスはしてくれたけれど、彼の心の中には、なぜ自分は恵まれていないんだ、という気持ちがあったように感じた。親は働いていないから、自分が稼がなければいけない、だから今も生まれ育ったダンブッラを出ずにトゥクトゥクのドライバーをしている。どこかで稼ぎたい、外に出たいと言う気持ちは持っているようで、まだ結婚していないけれど、自分はすごく社交的なんだと言っていた。

彼は基本的にはいいやつだった。雨の中のトゥクトゥク走行で、カバーが完全ではないため、濡れてしまうのを必死に直そうとしてくれたり、いろいろ案内してくれようとしたり。けれどどこか読めなかった。行かなくていいというのに停車して、オイルやらマッサージやら薦められたり、それで怒ってもシーギリヤの開門時間を遅く言われたり。だから最後までどこか信用しきれなかった。言葉のコミュニケーションも完璧には程遠かった。彼の話す英語は時折わからなかったし、彼にも私の英語は通じていなかったり。文法だってめちゃくちゃなところがあれば、使う単語も違い、もちろん発音も異なっている。そこを補えるほどの共通の話題もあまりなかった。それは少し残念だった。だからこそ、つかみきれなかったという感覚。

最後、ホテルからバスターミナルまで送ってもらって、別れ際に私がかぶっていた帽子をくれと言ってきた。その前からも、その帽子いいね、とか、日本で買ったのとか聞かれていたけれど、まさかくれと言ってくるとは思っていなかったのでびっくりした。それが当然なのだろうか?その帽子は、実は兄のもので、私は大した愛着も持っていなかったし、あげてもいいくらいのものではあった。けれど、この旅行に使うと言う目的で持ってきていて、まだ必要だったので、あげることはできなかった。でももしそれが旅の最終日でもう日本に帰るだけだったとしたら、きっと私はあげていた気がする。

つかめなかったけど、3日間(実質の長さはもっと短いが)も時間を共にして、ずっと運転してもらうと、多分どこか信じたくなる。実際感謝はしている。通じないなりに会話も楽しめたし、スリランカならではの時間を恐怖感も覚えながら楽しんだ。だから、なにかしてあげたくなったのかもしれない。

途上国への旅行で出会う現地の人々。私たち旅行者が出会う人々にはそれでも、仕事をしているから、まともな人が多い。彼らは、私たち先進国からの旅行者をどのような目で見つめているのだろう。生まれる場所は誰も選べない。彼らの考え方はその環境により形成されているところも大きいと思う。スリランカを含め、アジアの国々はこれからどんどん発展していく。情報は誰にでも届くようになる。知ることがどんな変化をもたらすのか。あと5年経ったら、この国は、この国の人々はどうなっているんだろう。

私たちもきっと同じ感覚では旅行できなくなる。

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by atmtk | 2014-06-06 17:57 |


NATA公認Certified Athletic Trainerです。あまり一貫性はないですが、日々のできごと、気付き、考えたことなどを記録しています。


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